さて、今日は香港のサッカーの話。
実は、アジアで一番最初にサッカーのプロリーグが発足したのが香港。イギリスの統治下に置かれた時代があったことを考えれば、ある意味必然ともいえる流れです。黎明期には昨年亡くなったジョージ・ベストなども所属していた他、歌手のさだまさし氏のお兄さんが日本人の最初のプロプレーヤー(奥寺氏よりも早い時代に)として存在していました。
現在もプロリーグは非常に盛んに行われており、23区と同等程度の国土でありながら、下部リーグも含めると30以上のチームがその覇を争っています。
ちなみに、香港代表(香港リーグ選抜含む)の日本代表との対戦成績は、なんと8勝7敗5分で、わずかですが香港が勝ち越しています。
そんな香港サッカーですが、一時期はアジアサッカーのパイオニアとして、第一線に君臨していましたが、昨今では日本を始めとした周辺各国の勢いに押され、すっかりサッカー後進国扱いを受けております。
が、しかし、香港に於けるサッカーに注ぐ情熱は、近年、全く異なる形で燃え上がり始めました。世界中の試合を対象としたサッカーくじ「足智彩」が発売されるようになったのです。
扱う対象はプレミア、セリエ、ブンデス、エスパニョーラから果てはJリーグまで、更にはチャンピオンリーグなどのカップ戦の他、ふつーの国際親善試合も網羅されております。そんな訳ですから、おそらく、ワールドサッカーテストなんてものをやったら、世界で一番高い平均点を叩き出しそうなくらい、今や香港人は世界のサッカー事情に詳しいでしょう。
そして、いよいよ開幕のワールドカップ。この世界的イベントに香港人が乗らない訳がありません。世界中の国内リーグもお休みということもあって、HAD(ホーム/アウェイ/ドロー)などの通常の賭式の他にワールドカップだけの独自賭式コンテンツを用意するほどの熱の入りようです。
今回用意されたのは、以下の賭式。
○Champion
文字通りワールドカップのチャンピオンとなるチームを出場全32チームの中から予想するもの。投票締め切りは7/10の2:00(香港現地時間)。
○Group Winner
予選各グループの1位を予想するもの。全てのグループを通して当てる必要はなく、各グループ毎でベッティングができます。締め切りは各グループ毎に今後の対戦成績で変ってきます。
○Group Forecast
予選各グループの1位と2位を順番通りに当てるもの。競馬で言えば馬単。Group Winnerと同様に、各グループ毎でベッティングが可能です。これも締め切りは各グループ毎に対戦成績で変動。対戦が進むほどに投票締め切りが見えてきます。
○Top Scorer
開催期間中を通しての得点王を当てるもの。どこまで勝ち進めるかにもよってきますから、かなり難易度高いです。なんと、中村俊輔や柳沢敦がエントリーされてます。名前が印字こと訳ではないのですが、こんなときだけ妙な愛国心からか、記念として購買意欲がかなりくすぐられます。これはChampionと同じく7/10の2:00が最終締め切りです。
4月に香港を訪れたときに、場外投注処では中村俊輔とパク・チソンをフィーチャーしたワールドカップ予告のリーフレットが配布されていました。ベッティングエンターテイメントとして盛り上がりながらも、同じ東アジアの代表を応援しようという心意気を忘れない香港人、やはり侮りがたしです。
ちょっとだけ競馬の話。
年明け以降心臓の疾患から休養に入り、現在はニュージーランドのCambridge Studで放牧中の爪皇凌雨(Vengeance Of Rain)が、8/1に香港に戻る予定で調整中であるとトレーナーの霍利時(D Ferraris)が述べた、と東方日報。香港に到着後は年末の香港盃(HK Cup)連覇に向けて調整される模様。
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